大学などで友人を通じて販売組織を拡大していくマルチ商法が全国で広がっており、徳島県内でも浸透してきている。県内の大学では、学生がサークルや学部内で大勢に声をかけ、友人との人間関係を悪化させるなどのトラブルが起こっている実情を危惧(きぐ)。県消費者情報センターも大学側と連携し「もうかる保証などないし、勧誘方法によっては処罰の対象になる」と警鐘を鳴らしている。
〇四年には特定商取引法の規制も厳しくなり、勧誘の際に販売目的であることを告げることや、「必ずもうかる」といった誇大な文言の使用禁止が定められた。しかし、「勝ち組になろう」「ビジネス経験になる」など社会経験のない若者を巧妙に勧誘する例は後を絶たない。商品は浄水器や寝具、化粧品などさまざまで、契約額は三十-六十万と高額、学生に消費者金融から借り入れさせた悪質な事例が県内でも起こっている。
《マルチ商法》入会金や商品購入の負担をして商品の販売組織の会員になり、新たな入会者をつくることで報酬を得る商法。ネットワークビジネスとも呼ばれる。勧誘時に会員はピラミッド式に拡大し続けると説明されることも多いが、実際に高収入を得られるのは一部に限られる。商品を媒介にせず金銭のみを上位の会員に送金する「ねずみ講」と異なりシステムは違法でないものの、勧誘方法などは特定商取引法で規制されている。